脳損傷・高次脳機能障害の介護

介護の必要性の証明

脳損傷・高次脳機能障害の介護が必要な状態でも当然に介護費用が支払われるわけではありません。
保険会社に介護費用を支払わせるには「介護の必要性」を証明する必要があります。
そのための方法として次の2つがあります。

① 自賠責保険で1級か2級を獲得する。

② 裁判で介護の必要性を具体的に証明する。

介護の必要性の証明と自賠責保険の後遺障害等級との関係

自賠責保険の後遺障害等級のうち1級と2級は次のように説明されています。

後遺障害等級

障害の具体的な内容

1級

神経系統の機能は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回りの動作に全面的介護を要するもの

2級

神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

著しい判断力の低下や情動の不安定などがあ って、1人では外出することができず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことがで きても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声掛けや看視を欠かすことができないもの

したがって、自賠責保険で1級か2級になれば介護の必要性は証明できたことになりますが、具体的に必要な金額は、必要な介護費目、施設介護と在宅介護の別、近親者介護と職業付添人介護の別によって異なります。

介護の費目

介護の費目には次のようなものがあります。
後で各費目ごとに、どのような場合にどの程度の金額が認められるかを説明させて頂きます。

  1. 将来の付添介護費
  2. 将来の治療費
  3. 将来の雑費(介護用品費、消耗品費等)
  4. 家屋改造費
  5. 器具購入費

成年後見人は必要?

脳を損傷して介護が必要となってしまった被害者の場合、損害賠償請求の内容・金額・方法等について十分な判断をできないことがあります。
このような場合、被害者本人には示談する能力がありませんので、保険会社や自賠責保険から家庭裁判所で成年後見人を選任するよう言われることがあります。
成年後見人が選任された場合には、本人に代わって示談することができるからです。
家庭裁判所は成年後見人として親族を選任することもありますば、弁護士等の専門家を選任することもありますが、専門家が選任された場合に専門家に支払う必要がある報酬は保険会社に請求することが可能です(なお、被害者ご本人の能力次第では成年後見人は不要という場合もあります)。

脳損傷・高次脳機能障害で介護が必要な場合には弁護士に相談を

以上のとおり、脳損傷・高次脳機能障害で介護が問題となる場合、介護の必要性を証明し、必要な介護費目と金額を請求し、場合によっては成年後見人の選任を家庭裁判所に申し立てる必要があり、被害者ご本人やご家族だけでは手に負えない可能性が高いです。

このような場合には、交通事故による脳損傷・高次脳機能障害の経験が豊富な弁護士に相談されることをお勧めしており、リンクスでも脳損傷・高次脳機能障害の無料相談を実施しております。
リンクスの弁護士は後遺障害1級・2級の獲得経験が豊富で、介護費の請求や成年後見人の選任申立にも精通しておりますので、遠慮なくご利用ください。

将来の付添介護費

1 近親者による付添介護・介助費

(1)近親者による介護・介助が必要であることの証明

後遺障害1級・2級の場合には介護の必要性が認められる可能性が高いですが、3級以下の場合でも介護・介助の必要性が認められる可能性はあります。
リンクスの弁護士の解決事例でも、高次脳機能障害は5級だったのですが、日常生活における見守りの必要性を証明して解除の必要性が認められたことがあります。
なお、施設に入っている場合には施設で介護を受けるので、近親者による介護の必要性は認められません(リンクスの事例でも後遺障害1級の場合には施設に入って介護を受けていることが多いです。)。

(2)近親者の介護費・介助費の金額

近親者による付添介護が必要な場合には、日額8000円程度が原則ですが、具体的看護の状況により増減します。
介護は必要ではないものの、日常生活動作の支援や見守り等の介助が必要な場合には、日額2000円~3000円程度が認められることがありますが、介助の必要性は第三者にはわかりにくいので、きちんと証明する必要があります。

将来介護費は「介護費の日額×365日×平均余命までのライプニッツ係数」という計算式で算出します。
例えば、介護費の日額が8000円で認められた男性被害者の場合、その症状固定時の年齢が50歳、60歳、70歳、80歳のいずれかで次のような総額になります(平成29年簡易生命表による平均余命を使用。ライプニッツ係数は下3桁まで)

50歳 8000円×365日×15.803(32年)=4614万4760円
60歳 8000円×365日×13.489(23年)=3938万7880円
70歳 8000円×365日×10.380(15年)=3030万9600円
80歳 8000円×365日×6.463(8年)=2471万1960円

2 職業付添人による付添介護費

(1)職業付添人による介護が必要であることの証明

次のような場合には、職業付添人による介護の必要性が認められる可能性が高いです。

  1. 後遺障害1級・2級が認められている。
  2. 現時点で職業付添人による継続的な介護を受けている。
  3. その介護内容を近親者に期待するのが難しい。

これに対し、現時点で職業付添人による介護を受けていない場合やその必要が少ない場合には、近親者による付添介護を前提に考えることになります。

ただし、付添介護をしている近親者が年齢を重ねれば、付添介護を職業付添人に頼らざるを得なくなることがありますので、付添介護している近親者が一定の年齢を超えた後の期間について職業付添人による介護費用を請求しておく必要があります。

(2)職業付添人の介護費の金額

職業付添人による介護費は実費が原則ですが、日額1万円~3万円程度まで認められる可能性があります。
将来介護費は「介護費の日額×365日×平均余命までのライプニッツ係数」という計算式で算出します。
例えば、介護費の日額が2万0000円で認められた男性被害者の場合、その症状固定時の年齢が50歳、60歳、70歳、80歳のいずれかで次のような総額になります(平成29年簡易生命表による平均余命を使用。ライプニッツ係数は下3桁まで)

50歳 2万0000円×365日×15.803(32年)=1億1536万1900円
60歳 2万0000円×365日×13.489(23年)=9846万9700円
70歳 2万0000円×365日×10.380(15年)=7577万4000円
80歳 2万0000円×365日×6.463(8年)=4717万9900円

付添介護費以外の補償

将来治療費

症状の悪化を防止する必要がある場合や症状固定後も強い身体的苦痛が残り苦痛を軽減するために必要な場合に認められます。
例えば寝たきりの方の

将来の雑費

排泄補助具などの介護用品、おむつなどの消耗品費等が認められます。

家屋改造費

家屋改造の必要性と金額が相当な範囲であることが必要です。家屋改造の必要性については、主治医の指示や意見書によって証明することが望ましいです。玄関スロープの設置や段差解消機、トイレ、浴室の改造などの必要性は認められやすいです。

器具購入費

車いす、電動ベッド、入浴介助用リフト、床ずれ用マット、歩行補助具など症状に応じて必要な器具の購入費が認められる。高額なものについては、主治医の指示や意見書によって証明することが望ましいです。

介護費用の支払を受けられる制度

保険会社への損害賠償請求

交通事故の被害者の場合、保険会社に介護費用を支払ってもらうことができますので、請求する必要があります。もっとも、保険会社に介護費用を支払ってもらうには、示談が成立するか、裁判所で和解が成立するか、裁判の判決が確定する必要がありますので、それまでの間、下記のような制度を利用することも可能です。

介護保険制度

交通事故被害者の場合には、介護保険が使えるのは65歳になってからになります。

労災保険制度

交通事故の被害者が、労災で1級又は2級の後遺障害が認められた場合、介護給付を受けられる場合があります。

自動車事故対策機構(NASVA)による介護料支給

交通事故の被害者が、自賠責保険で脳・脊髄・胸腹部のいずれかの損傷で1級又は2級の後遺障害が認められた場合で、介護保険・労災保険等の公的給付を受けておらず、家族による介助の事実がある場合、NASVAによる介護料の支給を受けることができます。

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